2026.01.20

ジョルジオ アルマーニ、2026年秋冬メンズコレクションをミラノにて発表

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ジョルジオ アルマーニ、2026年秋冬メンズコレクションをミラノにて発表

今季の着想として掲げられたのは、「玉虫色」を意味する“カンジャンテ”。見る角度によって印象を変えながらも、本質は揺らがない存在を示すこの言葉は、アイデアやサイン、そして複雑に重なり合う色彩と響き合い、現代のジョルジオ アルマーニのスタイルを語るうえで象徴的なメタファーとなっている。

コレクションは“創造性の一貫性”を軸に構築され、光を受けるたびに表情を変える繊細なスタイルが展開された。視線が移ろう瞬間を捉えつつも、アルマーニ特有の上品なニュアンスと、肩の力を抜いた軽やかさは終始保たれている。

本コレクションを手がけたレオ・デル・オルコのビジョンは、ジョルジオ・アルマーニと40年にわたり歩んできた経験の中から自然に導き出されたものだという。長年の積み重ねによる成果に、彼自身の個人的な感性が加わったデビュー作としても位置づけられる。

今季とりわけ印象的なのは、控えめでありながら確かな意志を感じさせるカラーリング。オリーブグリーン、アメシストパープル、ラピスブルーといった色調が、グレー、ベージュ、ニュートラル、ブラック、ディープブルーを基調としたパレットの中で静かに際立った。輝きを湛えながらも決して過度に主張せず、全体のトーンに自然と溶け込んでいる。

素材にはベルベット、クレープ、シェニールなど、シルキーで玉虫色のニュアンスを持つファブリックが用いられ、起毛カシミアやフェルトウール、マットで豊かな質感のレザーと組み合わせて構成された。シルエットは流れるように柔らかく、リラックスしたボリューム感が特徴。ブルゾンや低めのボタン位置のジャケット、身体を包み込むコート、襟のあるシャツとないシャツ、そしてスエードシューズやブーツにかかるワイドパンツが揃った。

ウィンターウェアにおいても、アルマーニらしいイージーエレガンスと、ベルベットを思わせるほのかな艶は一貫して息づく。すべてのアイテムは身体の動きに寄り添い、決して着る者を束縛しない姿勢が貫かれている。

ニットウェアも重要な要素のひとつとして存在感を放った。メンズとウィメンズのジオメトリックなジャカードカーディガンは、Alanuiとのコラボレーションによるものだ。

艶とマット、見えるものと実像といった相反する要素の対比から生まれるのは、独自の調和。ベルベットのようなタッチを持つシアリングや、デニムのように見えるシルクなど、素材表現にも静かな驚きが添えられている。

イブニングでは、ブラックでさえも繊細なニュアンスを纏い、新たな表情を獲得。アクセサリーには、大ぶりのトートバッグやクロスボディバッグ、グラフィカルなバックルを配したベルト、つば広ハット、控えめなアイウェアなどがラインナップした。

全体を通して、控えめでありながら確かな個性が、静かに、しかし確実に語られるコレクションとなった。

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